人事・労務情報
02
09
09
「客観的な評価」とは(1)
評価制度の課題を話し合っていると、必ず出てくるのが「評価の客観性」という言葉です。
「客観性に欠け、主観的な評価をしていることが問題だ」
「客観的な評価ができるように、評価基準を見直すべきだ」
と、こんな感じです。
でも、ちょっと待ってください。なぜ、評価に『客観性』が必要なのでしょうか?
これを私はよく評価者研修で質問しますが、返ってくる答えは、
「客観性を欠くと○○○という弊害が生じるから」
といった感じの理由に集約されます。客観性の追求によって社員がやる気になるとか、業績向上につながるから、という答えはまず出てきません。
そう、「評価の客観性」は衛生要因(不満要因)なのです。
ですから、評価の客観性は、必要か不要かといえば間違いなく必要なのですが、完璧を期するのではなく「社員が不満を持たないように、一定レベルを担保すること」こそが重要なのです。
では、一定レベルを担保するには、どのような方法があるのか---これについては、次回の記事で。