人事・労務情報
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評価制度運用の失敗例(2)
前回の記事で、評価制度運用が期首の段階でつまづいている事例を紹介しました。
今回は、「評価運用における失敗例(期末編)」として、評価の段階で陥りやすい過ちについて紹介したいと思います。
いずれの例も、評価結果というよりそのプロセス(上司とのコミュニケーション)に不満をもつ人から多く聞かれるケースだと言っていいでしょう。
①評価の根拠を具体的に説明しない
これはもう、致命的ですね。評価制度への理解が足りない、部下の具体的行動や成果について的確に把握できていない、そもそもマネジメントの基本ができていないなど、管理職としての資質に問題があると言わざるを得ないケースです。
②上司が評価を押しつける
上司の心理として、特に自己評価よりも低い評価をつけるような場合は「何とか説得しよう」という気持ちが強くなります。その結果、事実を確認したり本人の言い分を聞くことを怠ると、部下は「上司が一方的に偏った見方をする」との不満をいだくようになります。
③今後の課題や対策についての話をしない
評価の場というのは、「次年度からの行動変容を促す」という人材育成の場でもあります。ところが、評価判定(ex.A評価かB評価か・・・・・)の話に終始し、未来志向での動機づけやアドバイスが全くされないケースもけっこう見受けられます。
④ネガティブフィードバックができない
期待水準に達していない人に対して厳しい評価・フィードバックが(人情的に)できない、という声も耳にすることが多いですが、これをきちんと行っていかないと、当人が『問題社員化』していくリスクに加えて、その他の社員からの「なんであの人が」という不信感につながっていく可能性が高くなります。
当たり前のことですが、評価時にきちんとしたプロセスを踏まないと、部下の納得感低下にダイレクトにつながり、ひいては上司への不満が高まって組織全体のムードが悪くなるという悪循環を招きかねません。
前回の「期首編」とあわせて評価現場における現状をチェックし、個別にフィードバック・指導していくことで、確実に評価の運用レベルは向上すると思います。こういった改善への取り組みを粘り強く行っていくことが人事部門には求められているのではないでしょうか。