人事・労務情報

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「女性活用」というテーマが苦手です

 

(少し古いデータで恐縮ですが)徐々にではあるものの、管理職に占める女性の割合がアップし、各社の意識的な女性活用・登用の努力の跡が伺えます。

 

厚生労働省は7月16日、2009年度の「雇用均等基本調査」の結果を発表した。それによると、係長相当職以上の管理職(役員を含む)全体に占める女性の割合は8.0%(2006年度6.9%)と引き続き上昇し、特に部長相当職は3.1%(同2.0%)、課長相当職は5.0%(同3.6%)となり、前回調査からの上昇幅は過去最大となっている。

労政時報第3779号より

 

ところで、実は私、「女性活用」というテーマで人事施策を考えることが苦手です

 

というのも、新卒で入社して独立するまで17年勤務した会社が女性比率の高い会社で、最初から女性が活躍しているのが当たり前という環境で育ってきたことに理由があります。

 

自分の上司が女性というのは普通のことで、社内会議をすれば自分以外は全員女性だったということも珍しくありませんでしたから、「努力して女性の役割を引き上げなければならない」という感覚がよくわからないのです。
実際、長く人事の仕事をしてきましたが、そのような発想で制度企画や運用改善が求められるようなシーンは皆無に近かったと思います。

 

 

逆に考えると、女性活用の根本は表面的な制度や管理職比率などにあるのではなく、その組織に根付く価値観、風土をいかに作っていくかということですから、それを転換していくためには気が遠くなるほど時間がかかるということを覚悟して、コツコツと一つひとつの事例を積み上げていくしかないのでしょうね。