人事・労務情報

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能力評価について考える(1)

 

かつて(今でも)多くの会社が「職能資格制度」を導入していた影響で、能力評価というのは、日本ではかなり一般的に行われています。

 

通常、評価基準=等級別能力要件であることから、能力評価は昇格に反映させるのが基本ですが、毎年評価して昇給や賞与に反映させるスタイルをとっているところも少なくありません。

 

人事評価の歴史が浅い公務員などは、ほぼ例外なく「毎年の能力評価」を行っています。

 

 

しかしながら、私はこのやり方は必ずしも効果的でないと考えています。

 

その理由等を何回かに分けて整理してみたいと思います。

 

 

①低評価者への動機づけが極めて難しい

 

人事評価の目的は『職場の生産性向上』なので、評価の低かった人にいかに前向きなパワーを与えるかが運用上の大きなポイントです。

 

しかし、ちょっと考えてみてもらいたいのですが、
皆さんだったら、「日常の仕事のレベルが期待に及ばない部下」に対してどのような形で指導を行うでしょうか?

 

恐らく、気がついた時or折に触れて、個別の事例ごとに、その場で具体的な確認やアドバイスをするというのが普通だと思います。厳しいフィードバックが必要な場合もあるでしょう。
そこでのコミュニケーションこそが、本人の気づきや成長のためには重要であって、年度末になって総合的に伝えられる(低い)評価は、気持ちを落ち込ませるだけで育成上の効果はあまりないと考えます。

 

 

これが業績評価であれば、仕事のPlan-Do-Seeを全体的に振り返りながら、どこに問題があり今後はどのようにすべきか、という前向きな話にもっていくことも可能ですが、能力評価は性質が違います。
「業績評価=仕事の(出来栄えの)評価」であるのに対し、「能力評価=人の(行動や態度の)評価」であることから、低い評価は自分自身を否定されたように感じてしまう傾向もあるようですね。

 

 

この続きは、また次回。