人事・労務情報

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『巨人の星』に学ぶ

 

私は、管理者向けの研修などで、よく『巨人の星』をたとえ話として使います。『巨人の星』は話の構成が単純明快でわかりやすく、多くの人がその内容についてほぼ共通のイメージを持っていることが特徴です。

 

 

【「ピグマリオン効果」と『巨人の星』】
○ギリシア神話で、ピグマリオン王が大理石に刻んだ女性に恋焦がれ、それを憐れに思った女神アフロディーテが、その彫像に命を吹き込んだという話。転じて「人は期待されるとその期待に応えるようになる」という心理的効果をいいいます。
例えば『巨人の星』では、星一徹が息子飛雄馬に「お前は巨人の星になるのだ」と一方的な期待を寄せます。はじめは飛雄馬も反発していますが、そのうちそれが自分の目標になっていき、ついに巨人のエースへと成長していきます・・・・・

 

 

【「Plan-Do-See」と『巨人の星』】
○Plan-Do-Seeのサイクルを回していくことはすべての仕事の基本ですが、Plan-Do-Seeには極めて短いスパンで回るものもあれば、かなり長期間にわたるものもあります。
長期にわたるPlan-Do-Seeの一つに、『巨人の星』における星一徹の仕事があります。これは実に20年にも及ぶPlan-Do-Seeです。
・Plan・・・・自らの怨念を晴らすために、飛雄馬を巨人軍の輝ける星にするという、ゆがんだ野望
・Do・・・・大リーグボール養成ギプスの強要など、野球一色のスパルタ教育を施す
・See・・・・なぜか中日の監督となり、飛雄馬が巨人の真のエースになったかどうかを確かめる

 

といった感じです。

 

ただ、この題材、ウケるのは中高年世代で、巨人の星を全く見たことのない若い人たちにはまるで通用しないのが難点です。
30歳以下の人が共感できる新しい題材を探しているところです。